Sugarcoat
秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず。
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2025年 05月 10日 土曜日 19:10
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「容疑者xの献身」東野圭吾
直木賞を取った名作ですよね。
「探偵ガリレオ」「予知夢」の湯川教授シリーズです。
基本的にこの人のシリーズではやっぱり加賀シリーズが好きだけど、
コレはまずまずいいかな?
というか元々湯川さんが嫌いなわけではなくて、
この人のシリーズは物理っぽくて嫌いだったんだよね。
まあ湯川が物理の研究者だからしょうがないけど。
では内容に入ります。
ネタばれはなるべくしないようにします。というかネタばれのところは反転仕様にします。
「運命の数式。命がけの純愛が生んだ犯罪」
これほど深い愛情に、これまで出会ったことが
いやそもそも、この世に存在することさえ知らなかった。
最初はありがちな倒叙(とうじょ)推理小説と思ったんだけどね。
あ、倒叙ってのは犯人が最初から判ってて、探偵役がソレを推理する様を追ってる推理小説。
貴志祐介の「青の炎」とかがそれになるかな。厳密には推理しないし、ミステリーに近いのかも?
まあ、それは置いといて。
最後の最後にどんでん返し。読者は皆だまされてたって感じ。
倒叙に見せかけて(いや実際倒叙だと思うけど)ああっ?!って感じ。
なんというか、人物描写上手いな。
すごい切ないと思う。やっぱ東野圭吾はこういうの書かせると天下一品だな。
湯川シリーズは3作目だけど、この作品で初めて湯川が人間らしく見えた。
もちろん今までのだって良かったけど、苦悩とか後悔とかそういう人らしい感情が
よく出てて、そこも切なかったかな。
他の作品ではクールで冷徹な探偵って感じだったけど(時折ユーモアを交えつつ)
今回は、なんかこの人に惹かれたなぁ。
事実に気付いた湯川のシーン。
『「悪いが、今日は帰ってくれ」
「何だよ、それはないだろう」草薙は抗議した。だが湯川の顔を見た途端、次の言葉は出なくなった。
友人の物理学者の顔は、悲しみと苦痛に歪んでいるようだった。そんな表情を、草薙はこれまでに一度も見たことがなかった』
すべての事実を知って、それを草薙に問い詰められるラストシーンの草薙の独白
「湯川に言われ、草薙は彼を見た。はっとした。辛そうに歪められた物理学者の顔があった」
この2つのシーンと、まあネタばれになるから言わないけど、ラストシーン。
すごい胸に来るっつーか、なんというか。
いいよね。
まあ、色々書くとネタばれなので、長編&推理物好きな人は読んでみてください。
あ、最後に1つ。
学生時代の湯川
「髪を肩まで伸ばし、シャツの胸元をはだけた男が頬杖をついていた。首には金色のネックレスをつけていた」
うっそ~!!!
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● 男性作家
2007年 07月 21日 土曜日 21:38
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