「大帝の剣」
監督:堤幸彦 原作:夢枕獏
キャスト:阿部寛 長谷川京子 宮藤官九郎
もうこれは娯楽映画の中の娯楽映画だよ。
考える必要全くなし。
クドカンがすごい惨めでかわいそうで笑える。
阿部さん特殊効果を使ってるのかってくらいでかく見えるんだけど。
46億年のあとに見たから余計わかりやすく感じたわ。
にしても、阿部さんってホント凄いわ。あのキャラの濃さ。
あんまり興行成績は良くなかったらしいけど、アタシは好きかな。
ただ、2回見る気にはならないかも。
「やわらかい生活」
監督:廣木隆一 原作:絲山秋子「イッツ・オンリー・トーク」
キャスト:寺島しのぶ 豊川悦司 松岡俊介 田口トモロヲ 妻夫木聡
これはあんまり知ってる人いないよな。
友達に言ったら、キャストで「愛の流刑地?!」って言われたし。
なんとな~く緩い映画。そこが良いんだけど。
寺島は鬱病。豊川はその従兄弟。
その二人の微妙な関係と、寺島と松岡、田中、妻夫木のゆるやかな関係。
恋愛ものとしてみるとちょい物足りないかも。
男と女なんだけど、恋人じゃないし、夫婦でもないし、友達でもない。
許して許された関係。こういう緩くてずるいけど優しい男ってなかなかいないよなぁ。
かいがいしく寺島の世話をする豊川がいい。
なんとなく好きだったシーンは、豊川が料理してるとこかな。
背の高い男の人が、ちょっとかがんで、小さいキッチンを隠している後姿ってなんかいい(趣味入ってますが)
ラストは言ったら面白くないので言わないけど。
あんまりに緩やかな展開でダメな人は飽きちゃうと思う。
「頑張らなくていいんだ」と言ってくれてる映画、かな。
後はね、結構人間は支えられてるよなぁって感じ?
説明は難しいから、好きだったコメントでお終いにします。
カニリカ(放送作家・脚本家)
「やわらかい生活」という優しい響きのタイトルに惹かれて、
ひょっとして癒されるんじゃないかと期待しつつ、
ひとりでこの作品を観たとしたら、
あなたは低温火傷をしてしまう。
誰かを失うことの大きさと怖さと寂しさが
じわじわと押し寄せてきて、
ヒリヒリとした痛さが胸に沁みてくる。
でも、人はそれでも生きていかなければならない。
その強さを教えてくれるのが、
この「やわらかい生活」。
池袋ウエストゲートパークの文庫版第5弾。
今回はちょっと短いのが多いかな。
「スカウトマンズ・ブルース」
「伝説の星」
「死に至る玩具」
「反自殺クラブ」
個人的には「スカウトマンズ・ブルース」が一番好きかな。
池袋ウエストゲートパークらしい感じ。
「反自殺クラブ」も好きだけど、キング出てこないんだよな。
池袋シリーズの魅力はなんといっても、あの語り口でしょう。
軽快な感じが好き。
そういうの読むと、やっぱ石田衣良うまいわ~って感じ。
テレビ出るの止めればいいのに。
個人的にメディア露出の多い作家は嫌いなんだよね~。
あと、池袋シリーズのよさはなんといってもGボーイズのキングこと安藤崇だろ。
かっこよすぎですから。
今回もちょこちょこ出てきてますが。
一番お気に入りの場面は、新年明けてからのマコトからの電話への対応。
マコトが「新年明けましておめでとうございます」って精一杯喜びをこめて言ってるのに、
ガチャ切り・・・・・・。
いくら用件のみ話すのが好きだからって、そりゃねえだろ。
新年の挨拶くらいしようよ、キング。